ダイキチ食品園芸ーヤマ・シークニンー(徳之島)
ヤマ・シークニン粉末について
日本薬局法には生薬としてウンシュウミカンの成熟した果皮を乾燥した陳皮(チンピ)等多くのものがあります。
陳皮は,医師が体力の弱った方等に保険診療で 処方している補中益気湯(ほちゅうえっきとう)にも含まれています。
ヤマ・シークニン粉末は徳之島の野生ミカン,シークニン(すっぱいミカン)の果皮を乾 燥し,これを粉末としたものです。
本粉末中には,財団法人日本食品分析センターの分析結果によると,ビタミンA,ビタミンC等の他に特異的な物質として粉 末100g当たり,3.6gのヘスペジリン(Hesperisin)と370mgのノビレチン(Nobiletin)が含まれています。
ヘスぺリジンやノビレチンは、柑橘類由来の多くのフラボノイド(植物色素の総称で、ラテン語で黄色を意味するフラボンに由来)の中でも特に生物の生存に有用な作用を有していることが薬学、農学関連の基礎的研究で分っています。私達の病気との関連では、ヘスぺリ ジンやノビレチンには、炎症(生体に有害なものに対する反応、例えば風邪をひいてのどが赤く腫れる現象など)を抑える作用、いわゆる抗癌作用(正常細胞のDNAが傷ついて癌細胞が出来ることを抑え、これが増殖することを抑制するなど)、抗酸化作用(体内で発生する、生体に有害な活性酸素を中和するなど)や 抗アレルギー作用のあることが試験管内の研究で明らかになっています。
さらに、実験動物を用いた研究では、ヘスぺリジンは、口腔内の癌、食道癌、肺癌、大腸癌、膀胱癌などの発癌、増殖などを抑えるデー ターがあります。また、ヘスぺリジンは高脂血症モデル動物で、悪玉コレステロールや中性脂肪を下げ、善玉コレステロールを上げるとする報告があります。さ らに、実験的関節炎や急性肺障害などの炎症を軽減する働きがあります。一方、ノビレチンは、発癌物質による、皮膚癌、肺癌、大腸癌などの発癌、増殖を抑えるデーターがあります。癌性腹膜炎モデル(お腹の中に癌細胞が拡がっている状態の動物)で、癌の拡がるのを抑える実験結果もあります。さらにノビレチンは、動物実験での抗認知症(抗アルツハイマー氏病)効果を有することも報告されています。
多くの基礎データーは、ヘスぺリジンやノビレチンが私達の健康維持に役立つ作用を生体で有していることを示しています。しかし現段階では、ヘスぺリジンやノビレチンを含有するこのヤマ・シークニン粉末自体が私達の病気の予 防や病気の症状の緩和に効果があるとする臨床データーは見当たりません。今後の詳しい、多くの臨床研究が待たれるところです。
この説明文が、ヤマ・シークニン粉末を摂取される方に少しでもお役に立てれば幸いです。(文献・省略)
平成21年11月10日